2006 BEST BUY

心弾む

The Subdudes 『Bihind The Levee』再結成サブデューズ、バックポーチからの2作目。プロデュースは何故かKeb' Moが担当(キャリア的には逆なんじゃないのと思わないでもない)。これだけ聴いていて自然と心が弾む音楽を、サラッとやっているのが恐ろしい。オ…

奇妙な響き

Jolie Holland 『Springtime Can Kill You』一聴すれば近頃流行のルーツ回帰作品。戦前音楽的なエッセンスから来る、独特の場末感を漂わせながらも、決して懐古にのみ浸る訳ではない。リスナーに「何か変」と思わせる異物感の投入が、絶妙な匙加減で行われて…

眼鏡の姉ちゃん

Romi Mayes 『Sweet Somethin' Steady』何故か、チョコチョコとカナダのミュージシャンをプロデュースするGurf Morlixの、2006年カナディアンSSWプロデュース作。Fred Eaglesmithのところでドブロ等を担当するDan Walshがパーマネントなメンバーとして起用さ…

帽子の男に気をつけろ

Seth Walker 『S.T.』Seth Walkerのおそらく5thアルバム。彼は、カリフォルニアからのテキサス移住組で、その音楽性からしてその選択の正しさが窺い知れる。前作での、ややルーツロック寄りなスタンスから、本来の持ち味であるブルーズ寄りへとシフト…という…

スワンプ・ウォーター・ウィスキー

Ted Russell Kamp 『Nashville Fine Line』Shooter Jenningsバンドのベース奏者としての方が認知度の高いSSW、Ted Russell Kampのソロ作品。突如として今年2作同時発売という暴挙に至る。録音方法は、ツアー先のホテルの一室等を使いベーシックトラックを録…

レイドバック

Ramsay Midwood 『Popular Delusions & The Madness Of Cows』Ramsay Midwoodの2ndアルバム。現在はオースティンへと移住した彼のLAへの置き土産。相変わらず確信犯的な深南部志向で、緩々なフィーリングが作品を支配しています。彼の音楽に華を添える、プロ…

職人集結

The Resentments 『On My Way To See You』Stephen Brutonを中心に、オースティンの職人が集結したThe Resentmentsのスタジオ3作目。今秋行われた来日公演という水増しを抜きにしても、メンバーの充実ぶりを反映した作品でしょう。特に、バンマスStephe Brut…

巡礼者は行く

Kris Kristofferson 『This Old Road』今年リリースされたNew West Records作品の中で本作がベストじゃないかな。Stephen Bruton・Don Was・Jim Keltnerによる演奏は、空間を意識させるスカスカの演奏・歌を活かすといった、よく見る表現を体言している。そ…

私は信者ですから

Jon Dee Graham 『FULL』いきなりのNew Westからの首切り、EPや息子Willie君の為のベネフィットアルバムのリリース等を経て届けられたJon Dee Grahamの新作。ジョン・ディーにハズレ無しの格言は、本作においても健在。長年の相棒Mike Hardwickに、Andrew Du…

オースティン期待の星

The Band Of Heathens 『Live From Momo's』さて、今年も残り僅かとなってまいりましたので、今年の十傑を…1日1枚で小出しで行きます(笑)。という訳で、音楽都市オースティンから颯爽と現れた新グループ、ヒーズンズのデビューライヴ盤。ベース以外の面子…