The Dedringers

buppy2008-12-21

The Dedringers 『Sweetheart Of The Neighborhood』

彼等が活動の拠点にしていたのはテキサス州でもサンマルコスだった。いつの間にか、オースティンへ居を移し、James McMurtryやHayes Carll達の賞賛のコメントと共に、その存在を知られるようになる。彼等の名前はThe Dedringers。メンバーは、Sean FairesとJonny Burkeという2人のSSWを中心に、ベースのJohn Michael Schoepf、ドラムのJosh Garnerの4名。プロデューサーにR.S. Fieldを迎え、遂にレコードデビュー…と言っても、盛り上がっている人間なんて少数でしょうけど(笑)。
2人のフロントマンの所持楽器の違いが、彼等の音楽性の違いをストレートに表しているのが面白い。リードギターを兼務するFairesの楽曲はポップな感触が強く、割と歌詞もストレートに女の子とヨロシクやりたい的な物が多くて、何だか微笑ましい。アルバムのタイトルトラック「Sweetheart Of The Neighborhood」なんて、正にこの路線の極みなのです。ストーンズライクなギターサウンドも相俟って、これがまた非常に印象的。それとは対照的に、要所要所に投入されるBurkeの楽曲は、ややフォーキーな味わいの強い。とは言え、オープニングトラックの「Sideman's Blues」では、結構重めの音で勝負をしてみたりと、決してフォーキーな作品一辺倒という訳ではない(年齢的にも20代前半だろうから、音楽的なバックグラウンドが広範囲に及ぶ事は、容易に想像できますし、当然と言えば当然か)。まあ、Townes Van Zandtの「Black Jack Mama」をカヴァーで取り上げるぐらいですから、ちょっと変なセンスの持ち主なのは間違いないでしょう。
こういう20代の青年達が、芽を出し続けている事に、もう少しスポットが当たるような国なら良いんですけどね。


"Heart Of Gold"