Low Stars

buppy2007-12-21

Low Stars 『S.T.』

一つ言っておくと、甘い音楽好きですから(笑)。高校時代はAmerican Flyerが好きでね。まあ、そんな話はさておき、今年の印象的な1枚を引き続き。ちょっと、風邪で体調崩し気味で、薬漬け生活真っ只中ですが
David Gibbs(Gigolo Aunts)・Jeff Russo(Tonic)・Chris Seefried(Gods Child)・Judeの4名から成るグループLow Starsのデビュー作。彼らの音楽を初めて耳にした時、既視感を覚えずにはいられない。彼らの演奏する音楽は、その甘いメロディ・練り上げられたコーラスワークからも、何を下敷きにしているのかは明白なのだから。CSNやThe Eaglesのコピーと言われるのは百も承知で、確信犯的に実行する。そのスタンスは、プロデューサーにGeorge Drakouliasを起用している点からも明確。バックを支えるのは、Don Heffington・Dusty Wakeman・Brendan O'brien・Chris Joyner・Zac Rae・Peter Bradley Adamsなど、かなり多彩なメンバーが顔を連ね、新旧LAミュージシャン(Brendanは違ったか)集合と言った趣。そこにDavid Immergluckが加わり華を添える(Immergluckに関しては、第五のメンバーとも言える貢献度で、アコースティックギターを中心に、マンドリン・ドブロ・ペダルスティールから、一部プロデュースまでと多岐にわたる。曲に対する演奏面での貢献度は、ある意味メンバー以上か)。
イミテーションの類かと言うと、そうではない。またシニカルな視点でその時代の音楽を捉えた物でも無い(後追い世代ならではの、流れを俯瞰したような印象は少なからず感じるけれど、その辺りはメンバーも意識しているようです)。しかし革新性とは無縁の彼らの音楽は、大御所連中が時代の流れの中で脱ぎ捨てた何かを、確かに感じさせてくれる。