重力

buppy2007-02-12

Ray Stephenson 『Gravity』

SSWを知るキッカケというのは、マイナー物を辿る方法としては、有名どころの作品に共作者としてクレジットされた人物を当たってみるというのが最も正攻法ではないでしょうか。そんな訳で、Guy Clarkの新作からクレジットを辿って行き着いたのが、この人Ray Stephenson。おそらく職業ソングライターであろうと思われるが、ヴォーカルの達者さには舌を巻く。まあ、元々SSWとしてキャリアをスタートし、現在に至る場合が多いので、そう不思議でもないかもしれないが。
本作の参加メンバーを確認すれば、Hank Singer(Jim Lauderdaleの新作でもフィドルで参加していた)やKenny Vaughn(Solomon Burkeの『Nashville』でも弾いてたな確か)を筆頭に、ナッシュヴィル界隈の腕利きセッションミュージシャン集結。どこぞの作品で名前を見たような面子の多い事。Bob Dipiero・Walt Wilkins(Wilkinsとは親友らしい)といったソングライター達との共作曲等も魅力的ではあるが、やはりGuy Clarkとの共作楽曲に耳がいってしまう(あくまで個人的な好みの話だけれど)。作品を通して、コンテンポラリーで間口の広い魅力を擁しながら、決して媚びた作りではない。良い曲を良い歌声で歌う、単純ながらなかなか成立し難い事をやっているんですわ、これが。

http://www.myspace.com/raystephenson