CD Baby

buppy2008-06-15

The Hiders 『Penny Harvest Field』
Rain Perry 『Cinderblock Bookshelves』
Kacy Crowley 『Cave』
Donal Hinley 『Blue State Boy』
Rough Shop 『Far Past The Outskirts』
Rough Shop 『Here Today』
Paul Bryan 『Handcuff King』
Bel Air 『Pole To Pole』

元Ass PonysのギタリストBilly Alletzhauserによるバンド、The Hidersの2作目(と言いつつ、Ass Ponysを未だに聴いていない私なのです)。前作から引き続いてのBrad Jonesプロデュースで、言葉に表し難い異物感に支配されている。フォークロックともパンクとも何とでも言えるが、その枠に押し込んで語ったところで付き纏う違和感から逃れられない…よって変な音楽(笑)。Neil Youngラインのフニャ声を維持しつつ、女性ヴォーカルのBeth Harrisとのコンビネーションも、場数を踏んできて良い塩梅に練られて来たのではないでしょうか。今回は飛び道具として、Fats Kaplinが参加。ペダルスティール・フィドルバンジョーで、Brad Jonesの持ち込んだ混沌を増幅させる役目を担っている印象(笑)。
カリフォルニアの女性SSW、Rain Perryの2作目となるスタジオ盤。プロデュースを担当するのはMark Hallmanで、録音も彼のスタジオThe Congress Houseのあるオースティンで行われている。元々、Tom Russellに楽曲を取り上げられたり、John Lennon Songwriting Contestに優勝するなど、着実にソングライターとしての評価を高めてきた彼女の受け皿としてHallmanの確かな仕事が光る。基本は、あらゆる楽器をこなすHallmanの演奏の元、照れ臭くなるような瑞々しさに満ちたPerryの歌声が聴こえる。Hallmanの人脈だろう、Eliza Gilkyson・Sara Hickman・Victoria Williamsらがバックヴォーカルとして、その声を聴かせる。
テネシー州スプリングフィールドのSSW、Donal Hinleyの、おそらく4作目のスタジオ作品。プロデュースは、Rod Picott作品のプロデューサー等で、自分にとっては御馴染みのDavid Henryが担当。喉から搾り出す、男臭い雰囲気の粘っこい声と、実直なソングライティング、スポットライトとは縁遠い存在かもしれないが、こういう人嫌いじゃないです。バック陣は、ほぼ全編に渡ってWill Kimbroughがエレクトリックギター・バンジョー・ドブロの何がしかで参加している他、オープニングとラストトラックではTommy Womackがバックヴォーカルとして参加と、ドラムでSteve Bowman(元Counting Crowsで、現The Bittersweetsのドラマー)、ペダルスティールでFats Kaplinと、一部の東ナッシュヴィルフリークには見逃せない布陣となっております。