Bow Thayer

buppy2008-02-16

Bow Thayer feat. Levon Helm 『Spend It All』

世間的には、グラミーの事も手伝ってか、ちょっとしたLevon Helmブームなんでしょうか…最近のメジャーなところの仕事は、割と紹介されているようですが、何故触れないというアルバムもあるような(笑)。Martha Scanlanのアルバムで太鼓を叩いているとか、Chris Bergsonの新作はLevonのスタジオで録音したんだとかね、確かにその辺もそうですけど。要は、コレが完全にスルーされているのは、個人的に納得が行かないって話だけなんですけど(笑)。
という訳で、The BendersのフロントマンBow Thayerの2006年リリースのソロ作品(The Benders自体が解散したのか否かは、分からない。彼のMyspaceをチェックすると、たまに一緒にツアーをやったりしているみたいだし)。
ギター・ハープ・バンジョー・リゾネーターウクレレを手に歌うThayerのバックを担当するのは、ThayerのバンドThe Perfect WrecksのSteve Mayone・Jeremey Moses Curtis・Jeff Berlin(Berlin以外の2人はそれぞれソロアクトとしてのキャリアもあったような。)の他、元MorphineのDana Colleyがサックス・クラリネット、Kieran Ridge BandのChris Coughlinがオルガン(この人のオルガンの音と、Levonの太鼓が本作の重要なファクターになっているような)、The Benders時代の盟友Nolan McKelveyがアップライトベースといった按配。Levon Helmは、全10曲中9曲で太鼓を叩く。
12歳の時に祖母からのクリスマスプレゼントに貰ったギターから始まった彼の音楽キャリア(初めて作った曲はGordon Lightfootの曲にインスパイアされて作ったとか何とか)、それが時を経て無精髭・長髪の小汚いルックスのオッさんになっも尚、童心というかオタク心を失っていない…まあ、本作参加メンバーなんて8割方そんな連中だと思います(笑)。The Benders時代の楽曲の再演も含みつつ進行していく本作、オープニングトラックの「Got My Attention」から、もうヤラレタとしか言いようが無いのですが、M4「The Way That It Swings」やM6「Stoned Kid」あたりでの胸躍る高揚感は、言葉に出来ない。単に、Levon Helmにドラムを叩いて貰いましたという類の作品では無い事だけは間違いない。