New York〜Austin

buppy2007-10-24

David Newbould 『Big Red Sun』

オースティンのSSW、David Newbouldのデビュー作。ニューヨークから2002年にオースティンへと活動拠点を移し、Mark Addison等をプロデューサーに立てた数枚のEPリリースを経てのセルフプロデュース作という事で、本人としては満を持してというところでしょうか。ドラムは、ほぼ全編Don Harvey(Ian McLaganの新生Bump Bandの太鼓。最近、オースティンのベストドラマーか何かに選ばれていたような記事を何処かで見たような記憶が)、鍵盤にSeth WalkerのバンドメンバーStefano Intelisano(ハモンド・オルガン等の使い方がニクい)、生憎ベースのNajというのは何者なのかよく知らないのですが、この3名にNewbould自身を加えた4人を軸に、スポットでゲストを交えながら展開される彼の音楽は、妙に客慣れしたメジャー感も感じさせつつ(元々、ニューヨーク時代にはTVドラマにも曲が使われたりしていたみたいです)、ただの売れ線音楽予備軍とは違う、自身の明確な意思を感じさせる。
Cindy Cashdollarのドブロの唸りが曲の展開をドラマチックに盛り上げるオープニングトラック「Goldmines」から、Jon Dee Graham・Warren Hoodをゲストに迎えたM3「Love In Your Heart」(おまけにDedicated to the Graham Family & The Willy Fundと来た日には、もうね)等、自分の中で妙に盛り上がってしまうトラックもあるので、冷静な評価とは言えないかもしれませんが、アルバム全編通し手上手く纏まった佳作というのが印象。ちょっと、優等生的過ぎるところもあるけれど、次への期待は、充分抱かせてくれる。