Mark Erelli

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Mark Erelli

Signature 2008-09-16
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Mark Erelliの通算7作目。プロデュースを担当するのは、Zack Hickman(Josh Ritterのバンドのベース奏者)。ドラムは、同じくJosh RitterのところからLiam Hurleyが参加。ゲストで鍵盤のSam Kassirerと、リードギターのAustin Nevinsも参加…と、曲によってはJosh Ritterバンドそのままな編成になってるんじゃないのという突っ込みはさておき(笑)。
デビュー時からの相棒Lorne Entress抜きのオリジナル作品という前情報もあり(正確には、前作の弾き語りカバー集からEntress抜きの作品だった訳だが)、作品に対しては期待半分というところ(KassirerがプロデュースしたKris Delmhorstの新作にイマイチ乗り切れなかっただけに)。さて、気になる中身ですが、やはりErelliの書く曲に対する端整な印象は変わらない。フィンガーピッキングの美しい弾き語りから始まり、バンドセットの曲へと流れていく構成。バンドの音は、Entress参加時には見られなかった、M3「Shadowland」のようなアタック感の強いサウンドの曲も収録されていたりと、確かに今までと異なった感触がある。歌詞に目を移すと、イラク戦争やハリケーンカトリーナといった、負の事象に題材を得たと思しき曲も多い。やはり、彼の根っ子はフォークシンガーなのだろう。
作品としては、キャリアハイという意味合いの物ではない。しかし、彼とは長い付き合いになる事は想像に難くない。願わくば、Hayes Carllとのジョイントライブで、二人してTownes Van ZandtやBill Morrisseyの曲を嬉々としてカバーしている今のままで、ずっといてほしいですね(笑)。