絞首刑

buppy2006-08-05

Ryan Humbert 『Hangman』

オハイオのSSW、Ryan Humbertの2nd。音は、完全にバンドサウンドで展開されて、ギター・ベース・ドラムに、女性バックヴォーカル1人と、若干変わった編成。オハイオというとDoloreanやElliott Smithといった、Nick Drake系列の特殊なSSWを連想してしまうのだが、かなりストレートなアメリカンロック志向で意外な感じがする(地域があって、彼の活動するAkronエリアでは、こういったスタイルが主流なのかもしれないが)。
Billy Braggの作品やUncle Tupeloの『March 16-20,1992』にフィドルで参加していたマルチプレイヤーのAndy Carlsonがギター・フィドル・ラップスティール・マンドリンで参加、直球ストレートなHumbertの音楽に良い具合に広がりを持たせる一助となっている。また、詳細な経歴は不明ながらBob Corlettなる鍵盤奏者も参加しているのだが、こいつの貢献度も結構高い。
ヴォーカルには、少々一本調子な感じもあるが、この辺りはキャリアが解決してくれるだろう。ちょっとパンク臭くなりすぎる曲は、いまいち面白みに欠けるのですが、それも同様に経験で変わるのでは。とにかく、前作でRandy Weeksの「Can't Let Go」をカヴァーしていて、秘かに気にしていた中で、彼の音を確認できて良かった。