荒野の小僧

Little Vic Chesnutt New West 2004-06-15 売り上げランキング : 205,878 おすすめ平均

季節の境目も無いままに、唐突に訪れた寒気。うだるような暑さの中では手が伸びづらかったSSWのアルバム達にスポットライトの当たる季節の到来です。ヴィック・チェスナットは、個人的に結構お気に入りのSSWで、今年リリースされた『Ghetto Bells』は、今年の10枚には確実に食い込む作品だった訳ですよ。
本作はそのチェスナットのデビュー作。当時はR.E.Mのマイケル・スタイプとのプロデュースと言う事で、一部で話題に上っていたりしたそうで。私はNew Westからの一連の再発シリーズで、初期作品をやっとこさ耳にしたリスナーなので、その当時は知る由もない訳ですが。
肝心要の内容ですが、既にデビュー作にして、彼独自の世界観は確立されている感が。余分な音を一切省き、とにかく歌を前面に出した造り。そこにはSSW的な内省さが溢れんばかり。最高のSSW作品です。ヴィック・チェスナットにハズレ無し…反論は却下の線でお願いします（笑）。