buppy2010-03-12

Malford Milligan 『An Evening With The Song Of Stephen Bruton』

Saxon Pubで行われたStephen Brutonのトリビュートコンサートを収めたライヴ盤。
バンドは、ヴォーカルMaliford Milligan、ギターにJeff Plankenhorn、ベース・ドラムはStephen Bruton TrioのYoggie MusgroveとBrannen Temple、鍵盤はNick ConnollyとPhil Redmondという編成。
正直なところ、僕はMalford Milliganみたいなタイプのヴォーカリストは苦手だったりします。しかし、この盤での彼は素晴らしいと思う。Brutonの懐の深い歌と演奏はそこには存在しないけれど、彼らの演奏している曲の中に織り込まれた何かが、確かにパフォーマンスの中に弾を籠められているのです。
CDをトレイから外すと、その下には「Dogs May Bark」の一節が。Stephen Brutonが選び、駆け抜けた道は正しかったのかどうか。それは、オースティンのミュージシャン達の音楽を聴けば分かるんじゃないだろうか。彼が蒔いた種、水を与えた花が、今どんな芽を出し、どんな実をつけているのか、目を向けてみて下さい。答えは全てソコにあるんです。
何とも言えない感情のこみ上げるジャケット写真は、Brutonの奥方で写真家のMary Keating Brutonによるものです(Eliza Gilkysonの『Paradise Hotel』のジャケットの撮影も彼女ですよ)。